退院の朝、ご本人が「やっと家に帰れる」とつぶやいた。
ご家族も、少し安心した顔をしていた。
でも、その2週間後――
「あれ、こんなに動かなかったっけ」
そう感じる瞬間が、よく訪れます。
病院でできた動きが、家ではできない
リハビリ室のフラットな床と、自宅の畳・段差・絨毯は別物です。
家具配置、廊下幅、トイレまでの動線。
「リハビリ室の歩行」と「自宅の歩行」を、別の能力として捉えること。
そこからスタートします。
退院後の3か月は、回復の山場
急性期・回復期で動いてきた身体は、まだ伸びしろがある時期です。
在宅で完全に止まると、エンジンが冷えていきます。
ペースを落としても、止めない。
これが、いちばん大事です。
家族が「先回り」しすぎると、伸びにくい
危ないからと、つい手を出してしまう。
気持ちはとてもよく分かります。
でも、本人がやろうとしている動作を奪うと、機能は落ちていきます。
「見守る勇気」を、家族にも持ってもらう。
これが意外と、いちばん難しいリハビリです。
> リハビリ室で完璧にできても、自宅で再現できなければ、効果は半減します。
困った時の頼り先を、決めておく
ケアマネジャー、訪問看護、訪問リハビリ、自費リハビリ。
全部使う必要はありません。
「ここに迷ったら、ここに聞く」
それだけ決めておくと、孤立せずに済みます。
さいごに
退院は、ゴールじゃなくスタート。
焦らず、家での時間を丁寧に取り戻していく。
そう関わっていけたら、3か月後・半年後の景色は、きっと違ってきます。