「もう、この手は使えませんよね」

ご本人が、麻痺した手を見ながらつぶやく場面に、何度も立ち会ってきました。

気持ちはとても、よく分かります。

でも、現場では「まだ動く」と感じる瞬間が、思っているより多いです。

「使わないから動かない」が、現実

動かないからと、使わない時間が長くなる。

すると、脳が「使わない側」として学習してしまう。

専門用語で「学習性不使用」と呼びます。

動かないんじゃなくて、動かさなかった結果、動かなくなる。

在宅でできる関わり方

  • 物を触る・持つ機会を増やす
  • 両手で行う動作を意識する
  • 強制的に麻痺側を使う場面を作る

たとえば、お茶碗を持つ役を、麻痺側に任せてみる。

最初はうまくいかない。

でも、繰り返すうちに、変化が出ることがあります。

専門的なアプローチも

CI療法、電気刺激、ロボット支援。

集中的に上肢を使う療法が広がっています。

一人で抱えず、専門家に相談する価値があります。

> 「動かない」を「動かさなかった」に書き換えるところから始める。

1年経っていても、変わる可能性はある

発症からの年数より、これからの関わり方。

「もう遅い」より「今からできること」を見る。

さいごに

あきらめるのが早いと、本当に動かなくなります。

でも、ご家族と一緒に「触る・持つ・両手で使う」を意識的に続ければ、半年後に違いが出ることはよくあります。

可能性は、まだ閉じきっていない。

そう信じて関わる人がいるだけで、結果が変わります。