「同じことを何度も聞くんです」
「約束を覚えていない」
「ちょっとしたことで怒るようになって」
ご家族が、絞り出すように話してくれる場面があります。
本人も困っていて、家族も困っている。
高次脳機能障害は、見えにくいからこそ、お互いの理解が必要な障害です。
何が起きているのか
注意・記憶・遂行機能などに困難が出る状態。
外見上は分かりにくいのが特徴です。
「以前と同じ人」に見えるのに、できなくなったことがある。
そのギャップが、家族をいちばん混乱させます。
家族が陥りやすい誤解
- 「わざとやっている」
- 「やる気がない」
- 「以前の本人なら、もっとできたはず」
これは、本人を責める方向に進んでしまいます。
でも、本人もしんどい。
責められると、もっと閉じてしまう。
サポートの基本姿勢
- 怒らず、否定せず
- メモやスケジュール表を活用
- 静かな環境を整える
「機能を取り戻す」より、「今のできる範囲で、生活が回る」設計を作る。
そこを優先します。
専門家の助けを借りる
専門医、作業療法士、公認心理師、家族会。
「家族だけで抱え込む」から、抜け出すこと。
> 「以前のあの人」を求めず、「今のこの人」と新しい関係を作っていく。
さいごに
高次脳機能障害は、時間とともに少しずつ変わっていきます。
焦らないことが、最大の支援。
家族のあなた自身も、自分の心をいたわってください。
支える人が倒れたら、すべてが止まります。
頼ること、休むことを、罪悪感なく選んでほしい。