ある日、退院後のご家族から
「ねぇ、自費リハビリって、保険のリハビリと何が違うの?」
と聞かれました。
その場で短く答えるのは、正直、難しい。
でも、できるだけシンプルに伝えたいので、現場で見えている「違い」をまとめます。
一番大きな違いは、「制度のルール」があるかないか
介護保険・医療保険のリハビリには、時間・回数・対象に明確な決まりがあります。
20分単位、月◯回まで、対象は要介護◯以上――。
これは、誰でも公平に利用できるよう作られた、大切な仕組みです。
ただ、その仕組みの中だけでは、
「もう少し時間をかけて取り組みたい」
「今週は集中的にやりたい」
という希望が、なかなか叶わない場面が出てきます。
自費リハビリは、「ご本人の希望」が先にある
自費は、ルールではなく、ご本人とご家族の希望からスタートします。
たとえば、
「孫の結婚式に歩いて出席したい」
「もう一度、自分で買い物に行きたい」
そんな目標を、3か月後・半年後と区切って、必要な内容と頻度を一緒に決めていきます。
時間は60分が基本。
担当者は、ずっと同じ人。
場所は、ご自宅という生活の場。
> 制度を守るためのリハビリではなく、その人の生活を取り戻すためのリハビリ。
「贅沢サービス」ではなく、「期間限定の投資」
自費リハビリは、ずっと続けるものではありません。
目標を達成したら、卒業する。
状態が安定したら、頻度を落とす。
家族で続けられる形に切り替える。
「半年だけ集中的にお願いしたい」
「次のステップに進むまでの伴走」
そんな使い方をされる方が多いです。
保険との併用も、できます
「自費にしたら、介護保険のリハビリは続けられなくなるんですか?」
よく聞かれますが、答えは「いいえ」。
別の制度なので、同日でなければ問題ありません。
むしろ両方を組み合わせて、お互いの足りない部分を補い合うご家庭も多くあります。
さいごに
もし、いま家族のリハビリで
「これでいいのかな」
と立ち止まっているなら、
自費リハビリは、選択肢の一つとして見ておく価値があります。
「何が違うか」よりも、
「どんな生活を取り戻したいか」が先にある。
それが、自費リハビリの本当の出発点だと思っています。